新型コロナウィルスの感染防止のためオール沖縄は8月4日以降、組織としての抗議行動は中止しているが、現場に抗議に来る人が絶えることはない。猛暑の中、毎日30人前後がゲート前、安和、塩川に分かれ、埋め立てを少しでも遅らせようと抗議行動を展開している。例年なら盆休みで1週間近く工事が中断されるが、今年はまったくそんな気配はなかった。
コロナ感染者は県内で1700人を超えた、人口比で言えば、東京を抜き全国最多だ。米軍基地内の感染者も増え続け、320人を数えている(沖縄県の把握のみ)。ノーチェックで海外から沖縄に入ってくる米兵は脅威そのものだ。軍事訓練もいっこうに止まない。「県民の命よりも訓練が大事」と言わんばかりに米軍車両が沖縄中を走り回っている。
政府のGo to Travelキャンペーンで、沖縄で感染者が急増。さらに猛暑が加わった。オール沖縄では、感染防止のために今すぐキャンプシュワブの閉鎖と新基地建設工事の中断を沖縄防衛局に要請した。
(キャンプシュワブゲート前)
うだるような暑さの中でも毎日10人前後が座り込みにやって来る。搬入車両は多少減ったものの200台前後は変わらない。この日のゲート前は35度近くまで上がった。1時間近くじっと暑さに耐えて座り込み、工事車両の搬入を遅らせた。
(琉球セメント安和桟橋前)
うるま市島ぐるみのメンバーら12人が桟橋の出入口に分かれ、抗議を続けた。GoGoドライブのメンバー5台も搬入を終えたダンプの運行を遅らせようと国道を走り回った。804台分の土砂が運搬船3隻に積み込まれ、辺野古に向け出港した。毎日、夜8時近くまで作業が続けられている。
8月10日、出口付近の樹木が約20mにわたって伐採された。警察と琉球セメントが「道路に出るダンプ運転手の見通しをよくするため」という理由で県の土木事務所に要請。土木事務所がそれを了承し、伐採したという。その程度の理由で簡単に伐採していいものなのか。出口にはダンプを誘導するために警備員や警察が10人近く配置されている。彼らは何のためにいるのか。工事を急ぐためには街路樹の伐採も意に介さない彼らの本性がむき出しだ。市民から抗議が続出した。さっそく土木事務所に抗議の電話を入れた。
(本部町塩川港)
約10人が集まり抗議行動を続けた。塩川港には日差しを避ける場所が少ない。わずかな木陰で休みながら交替でダンプに向かって抗議した。508台分の土砂が運搬船4隻に積み込まれた。このところ連日、500台を超えている。
きょう現在までに搬出されたダンプの数と土砂量、全体との割合
これらの数値はあくまでもダンプの台数から推計した参考値です。
2018年12月から2019年12月末までのダンプの数は114,601台(全体との割合は1.39%)
8月15日(土) | 17日(月) | 18日(火) | 19日(水) | 20日(木) | 21日(金) | |
安和 | 807 | 966 | 1020 | 804 | ||
塩川 | 0 | 507 | 507 | 508 |
現在までのダンプの総数 | 土砂量 ※① | 体積に換算 ※② | 全体との割合 ※③ |
234,812台 | 1,174,060t | 587,030㎥ | 2.906% |
※① ダンプ1台あたりの積載量を平均5トンとして計算
※② 土砂の比重を2と仮定し計算
※③ 計画されている全体の埋め立て土砂量(20,200,000㎥)に対する割合
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