昨年暮れ、政府は埋め立て土砂の調達先を日本本土から沖縄県内に切り替える方針を発表した。その土砂の総量は2062万立方メートルだが、昨年までの1年間で投入したのはそのわずか1%。残りのほとんどを沖縄県内から調達するという。単純計算で100年かかることになるが、政府は10年で埋め立てるという計画だ。つまり今の10倍のテンポで土砂を投入するという計算だ。それも県内調達となると、現在のダンプ数百台が、数千台にもなり県内の道路を行来することになる。「そんなのはありえない」。抗議する市民たちからそんな声が飛び交っている。素人考えでも工期10年では不可能なはずだが、政府はのうのうと発表して態度をはばからない。10年後、一体どの政府が責任を持つというのか。
(キャンプシュワブ・ゲート前)
朝8時半、座り込んだ人数はわずか14人だった。こんな日もある。500人集まる時もあれば、一桁台の時もある。人数の起伏は激しいが、こうして2000日を超える非暴力抗議行動は綿々と続いているのだ。。
沖縄の人に言わせれば、「米軍新基地は沖縄の未来の問題」。沖縄の本土返還後、日本政府の認可の下に初の米軍基地ができてしまえば、半永久的に米軍は沖縄に居続けることになる。抗議に来る人はだれもがそれを充分認識している。だからこそ必死だ。
島の14.7%の面積を占める米軍基地は沖縄にとって阻害要因以外の何物でもない。「経済の遅れも子供の貧困問題も環境破壊も、突き詰めていけばすべて米軍基地に突き当たる」(地元新聞記者)。まさにその通りだ。時に少なくなっても抗議する人が途絶えることはない。この日、171台が資材を搬入した。
(大浦湾海上行動)
抗議船1隻、カヌー9艇で抗議に出る。K9護岸で土砂が陸揚げされ、ダンプで埋め立て区域に運搬されていくのを確認。拘束覚悟で何度もフロートを越え、台船に迫ろうとするが海保に遮られて近づけない。何度も拘束され浜に連れ戻された。写真は赤土を満載した台船。こんな巨大な台船が7隻も大浦湾で稼働している。
(琉球セメント安和桟橋前)
沖縄平和市民連絡会のメンバーら40人近くで桟橋入り口前をデモ行進し、ダンプの運行を遅らせた。道路の両側からダンプが来るため、休むヒマもなく立ち続けた。琉球セメントの本来の業務で桟橋が使えないため、運搬船への土砂積み込みはなかった。ダンプ684台が仮置き場に土砂を運び込んだ。
(本部町塩川桟橋)
8人で抗議を続けた。機動隊の姿はなし。本部警察署の警官だけで対処するため、少人数でもダンプをしばらく止めることができた。それでも終日作業は続き、ダンプ438台が運搬船に土砂を運び入れた。