2月14日(金)国がサンゴ移植で「勧告」 沖縄県拒否 / バレンタインデー「子どもたちに平和のバトン渡したい」

江藤農林水産大臣が沖縄県に対し、沖縄防衛局が申請しているサンゴ移植を許可するよう「勧告」していたことがわかった。2月10日までを期限としていたが、沖縄県は埋め立て承認の違法性を巡る裁判が続いていることを理由に拒否した。
対象となるサンゴは大浦湾に生息する約3万9590群体。沖縄防衛局は昨年4月と7月にすでに沖縄県に申請しているが、ともに不許可となっている。今回は政府による「勧告」という強い姿勢を示すことで、沖縄県に揺さぶりをかけたものと見られる。
サンゴの移植作業は1日100群体が限界と言われる。4万近いサンゴであれば単純に計算しても最低1年はかかる。工事を早く進めたい政府にとって、「サンゴ移植」は通らなければならない大きな壁。一方、新基地建設を頑として認めない玉城デニー知事にとっては最大の武器である。どんな圧力がかかろうと裁判になろうと、サンゴ移植は絶対認めてはならない

 

(キャンプシュワブゲート前)
朝一番、座り込んだのは15人ほど。それでも歌を歌い、基地に向かい「希望の海をつぶすな」などとシュプレヒコールを上げた。午後、参加者のひとりからバレンタインデーのチョコレートが配られた。ゲート前で渋滞に巻き込まれる一般車両の運転手にもチョコレートとチラシが配られた。チラシには抗議で渋滞を招いていることへのお詫びと基地建設に反対する理由が述べられた後、「子どもたちに平和のバトンを渡したいのです」と結ばれていた。

 

(琉球セメント安和桟橋前)
約20人が桟橋入口でダンプに向かい抗議を続けた。国道の左右から入ってくるため、休める時がない。機動隊員5人も排除に忙しい。出口でも5人が搬入を終えたダンプに「海を殺すな」と抗議の声を上げた。午後5時過ぎまでそんな状況が続いた。781台分の土砂が運搬船に積まれ、3隻が出港した。
カヌーチームは波が高い中、6艇で海に繰り出し、1隻目の出港を1時間近く遅らせた。

(本部町塩川港)
約10人がダンプの土砂搬入を「1分1秒でも遅らせよう」と、車の前に立ちはだかるなどして抗議を続けた。防衛局に雇われた警備会社のひとりが、「あんたらのやっていることはテロ行為だ」と暴言を吐いた。それに対し、「国と県との裁判が続いている中で工事を続行すること自体、おかしい。少なくても判決が出るまで工事を中断するのが筋ではないか」と反論。作業の遅れで彼らの苛立ちぶりも日に日に募っているようだ。436台が土砂を積み込んだ。


きょう現在までのダンプの数と土砂量、全体との割合

※専門家のアドバイスをもとに推計したもの
2018年12月から2019年12月末までのダンプの数は114,601台(全体との割合は1.68%)

8日(土) 10日(月) 11日(火) 12日(水) 13日(木) 14日(金)
安和 なし 787 祝日でなし 609 591 781
塩川 なし 337 祝日でなし 401 419 436

 

現在までのダンプの総数 土砂量 ※① 体積に換算 ※② 全体との割合 ※③
140,951台 845,706t 422,853㎥ 2.051%
※① ダンプ1台あたりの積載量を平均6トンとして計算
※② 土砂の比重を2と仮定し計算
※③ 計画されている全体の埋め立て土砂量(20,620,000㎥)に対する割合

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