3月19日(火)作業場予定地にも軟弱地盤 / 工期に影響必至

(ゲート前)
行き交う車の排気ガスに耐えながらきょうも約20人がゲート前に座り込み抗議の意志を示す。著名なジャーナリストがマイクを持ち、沖縄の置かれている現状、差別の歴史、現政権の異様さを語る。理事整然としたその説明に納得し、座り込み抗議に自信が湧く。
資材搬入の車両はこのところ少なく、この日は計182台。

 

(大浦湾海上行動)
海上抗議行動は中止。写真は対岸の瀬嵩(せだけ)から見たK8護岸の造成工事。すでに数十メートル海に張り出している。全長250mのこの護岸ができてしまうと運搬船の積み下ろし箇所が2カ所になり、一気に埋め立てが進んでしまう。新基地建設を巡るひとつの大きな山場が4月にもやってきそうだ。

 

(琉球セメント安和桟橋前)
少人数ながらも、桟橋入り口での抗議と車による「ドライブGOGO」作戦(ゲート前での安全運転)でダンプの搬入を少しでも遅らせようと試みる。ダンプ409台が土砂を搬入し運搬船2隻が出港した。約1隻分を止めたことになる。搬入を完全に止めることができないが、毎日のこの繰り返しが工事の大幅な遅れにつながっているのだ。これまでの抵抗運動で建設工事はすでに20年近く遅れている。だれもがそれを知っている。

 

(その他)
大浦湾側の埋め立てに使う大型ケーソン(コンクリート製の巨大な箱)の仮置き場として予定していた海上作業ヤードの付近に軟弱地盤があることがわかった。大型ケーソンは1基あたり長さ52m、幅22m、高さ24m、重量約7400トンにもなるもので38基が使われる。海上作業ヤードは工事終了後に撤去することになっており、原状回復が不可能な地盤改良工事はできない。現状のままで大型ケーソンを置けば転倒や沈下の危険性があることから、防衛局はすでに海上ヤードの設置を中止している。土木技師で平和運動家の北上田毅(きたうえだつよし)さんは「軟弱地盤は大浦湾一帯に広がる。別の場所を見つけるのは難しいだろう」と述べている。またも難題が露呈した。

 

写真は一昨日、今帰仁(なきじん)村の漁港近くで発見されたジュゴンの死骸。以前親子で泳ぐ姿が大浦湾で確認されたが、その母親のほうだとみられる。餌である海草(うみくさ)を求めて大浦湾とは反対側の西海岸を回遊していたと思われる。海洋博物館の調査員が死因を究明し、その後、標本として今帰仁村の歴史文化センターに展示される予定。ニュースを聞いた環境団体、専門家、愛好家から「残念」「悔しい」という声が相次いでいる。

Leave a comment

メールアドレスが公開されることはありません。