沖縄県水産課は21日、沖縄防衛局が2020年6月に申請したサンゴ移植のための特別採捕を不許可にしたと発表した。水産課は理由として「現行の新基地建設計画では軟弱地盤の改良工事ができない。完成できない事業にサンゴ移植の必要性は認められない」としている。これに対し沖縄防衛局は県の処分を不服と発表、再び法廷闘争に発展する見込みだ。
新基地建設に伴い、沖縄防衛局は大浦湾側の小型サンゴ類約3万5350群体、大型サンゴ類21群体の移植許可を県に求めていた。しかし2018年に移植したサンゴの一部が死滅し、専門家からは「移植してサンゴが生き残れる可能性は極めて少ない」などと批判が出ていた。今回の許可申請にあたっても県の審査が長すぎるとして農林水産大臣が移植を許可するよう圧力をかけたため、地方自治への侵害として訴訟に発展。2月3日に一審の判決が下る。
サンゴが移植できなければ基地建設は頓挫する。国と沖縄防衛局と必死となって巻き返しを図ろうとするに違いない。
(キャンプシュワブゲート前)
県の緊急事態宣言を受けオール沖縄としての抗議行動が2月5日までは休止となったが、有志10人余りがいつものようにゲート前に集まった。組織として抗議休止を決めたが、おそらくこのような状況が今後も続くものと思われる。抗議者がいなければゲートは常時開けっ放しとなり、搬入車両は自由に入れるようになるからだ。それを知っているからこそ、有志だけでも抗議行動を続けようということだ。
3回にわたって176台が資材を搬入した。
(琉球セメント安和桟橋前)
時折小雨が降る中、沖縄平和市民連絡会のメンバーら10人が出入口で抗議を続けた。抗議行動の休止で専用バスはなくなったが、自家用車に乗り合いで集まったという。ダンプが自由に出入りできないよう10人は終日ゲート前に立ち続けた。
昨日同様ダンプ1000台以上が土砂を搬入。669台分が運搬船3隻に積み込まれた。
(本部町塩川港)
小雨降る中、本部町島ぐるみのメンバー4人だけで抗議。毎日、抗議に参加しているKさんは「緊急事態宣言が出たのに、何事もないように工事を続ける防衛局の神経を疑う。抗議者が減って今がチャンスと思っているだろうか」と憤りを隠せないようす。
搬出作業は午前中で終了。289台分が台船3隻に積み込まれた。
きょう現在までに搬出されたダンプの数と土砂量、全体との割合
これらの数値はあくまでもダンプの台数から推計した参考値です。
2018年12月から2020年12月末までのダンプの数は302,705台(全体との割合は3.746%)
16日(土) | 18日(月) | 19日(火) | 20 日(水) | 21 日(木) | 22日(金) | |
安和 | 0 | 1043 | 1035 | 472 | 1066 | 669 |
塩川 | 0 | 660 | 575 | 259 | 730 | 289 |
現在までのダンプの総数 | 土砂量※① | 体積に換算 ※② | 全体との割合 ※③ |
315,847 台 | 1,579,235 t | 789,618 ㎥ | 3.909 % |
※① ダンプ1台あたりの積載量を平均5トンとして計算
※② 土砂の比重を2と仮定し計算
※③ 計画されている全体の埋め立て土砂量(20,200,000㎥)に対する割合月