沖縄に対する安倍政権の冷酷な姿勢が際立つ。コロナウィルス感染防止対策として沖縄県が「緊急事態宣言」を発した翌日、沖縄防衛局は「工事の設計変更申請書」を県に提出した。大半の職員が在宅勤務となったその日に、膨大な作業が伴う書類審査を県に押し付けた。あまりに恣意的なこのタイミング。
県議選ではオール沖縄の候補が過半数を占めた。が、菅官房長官は自民党の2議席増だけをとらえて「県民の理解は進んでいる」。国政選挙や知事選挙で敗北した時は「コメントは差し控えたい。新基地建設は粛々と進めたい」が常套句なのに。
昨日、安倍政権は秋田県と山口県で進めていた地上イージス・アショア配備計画の停止を発表した。理由はミサイル発射後のブースター落下に関する技術的な開発に時間がかかるということと、その分費用が増加するということだ。沖縄はずっと国に物申し、選挙でも「新基地反対」の意志を明確に示しているのに、技術的に建設不可能と言われ、コストもイージス・アショアの比ではないのに、なんというこの二重基準。安倍政権の沖縄への差別的扱いは際立っている。
(キャンプシュワブゲート前)
気温32度を超える猛暑の中、約70人が抗議に集まった。琉球大学や沖縄国際大学などの学生8人ほか、昨年「辺野古県民投票」を主催した元山仁士郎(もとやまじんしろう、28)ざんも駆け付けた。安和や塩川でも土砂搬出作業が始まりそうだという情報が入り、数十人が急きょそちらに向かった。
じっと座っているだけでも眩暈がするような灼熱が降り注ぐ。機動隊の排除も動きに、1分1秒でも搬入を遅らせようと抵抗を続けた。ハワイ大学1年のAさん(20)は「人権やアイデンティティーがないがしろにされている」と怒りを露わにした。午前午後3回にわたり、計168台が資材を搬入した。
(大浦湾海上行動)
抗議船2隻、カヌー9艇で抗議行動を展開。カヌーチームはフロートを越えて埋め立て区域に接近しようとうとするが、全員が海上保安官に拘束され浜に連れ戻された。午後も海に出て抗議の声を上げた。
(琉球セメント安和桟橋前)
予想を3日早めた土砂搬出作業に急きょ15人が駆け付け、猛暑の中で抗議の声を上げた。ダンプは切れ間なくやってきた。この日のリーダー、山城博治さんが「コロナで国全体が窮地にある中、工事を進めるとは何事だ。県民の気持ちは折れない。これからも堂々と闘おう」と声を張り上げた。
夜8時20分まで作業は続き、ダンプ691台分の土砂が運搬船3隻に積み込まれた。
(本部町塩川港)
午前7時から土砂搬出作業が始まった。うるま市や地元本部町の島ぐるみメンバー10人が、ダンプの前に立ちはだかるなどして抗議の意志を示した。午後5時までにダンプ319台が運搬船3隻に土砂を運び入れた。
きょう現在までに搬出されたダンプの数と土砂量、全体との割合
これまでダンプ1台当たりの土砂積載量を平均6トンとして計算してきましたが、メディアや土木専門家の意見を取り入れ、平均5トンに変更しました。したがってすでに投入された土砂の割合も大きく変わっています。これらの数値はあくまでもダンプの台数から推計した参考値です。
2018年12月から2019年12月末までのダンプの数は114,601台(全体との割合は1.39%)
13日(土) | 15日(月) | 16日(火) | 17日(水) | 18日(木) | 19日(金) | |
安和 | 0 | 691 | ||||
塩川 | 0 | 319 |
現在までのダンプの総数 | 土砂量 ※① | 体積に換算 ※② | 全体との割合 ※③ |
183,144台 | 915,720t | 457,860㎥ | 2.220% |