3月15日(月)金武さん、具志堅さんに賛同し官邸前でハンスト / ゲート前、塩川で「搬入やめろ」の抗議 

緊急事態宣言のもとでも相変わらず、新基地建設工事だけは続けられた。安和と塩川あわせ毎日1500台(約7500トン)前後の土砂が辺野古の海に運び込まれた。コロナ感染を危惧し組織としての抗議は中断されたが、それでも毎日数十人が現場に足を運んだ。

抗議する市民がいなければ、ダンプはスムーズに土砂搬入ができる。調べによると抗議する人がいるといないでは2割近く台数が変わる。それを承知しているからこそ、ひとりでもゲート前に立ち続ける人がいる。時には作業終了の夜8時近くまで。沖縄にはそんな人が多いように思える。

南部からの土砂搬出に抗議して県庁前でハンストを行った具志堅隆松さんに賛同し、東京の首相官邸前でハンストを始めた都内在住の女性がいる。宜野湾市出身の金武美加代さん(47)だ。「遺骨を使った辺野古新基地に反対します」と書いたプラカードを置き、塩を水だけのハンストは8日目を迎えた。沖縄で起こった大きな動きに「東京の人がアンサーしなくちゃいけない」と静かに抗議を続ける。

戦争、米軍事故、女性被害、差別……75年間、本土に振り回され被害を身近で見続けてきた沖縄人の心の奥底には消すに消せぬ、怒りの炎が潜んでいるように見える。年齢に関係ない沖縄人共通の思いではないか。具志堅さんが始めたハンストの反響にそれを感じた。発火点があればまた燃え盛るのだ。

沖縄も本土の一部だ。民意を無視して政権の思いのままに地方自治を踏み潰す。沖縄で起こっていることはいつか本土にも降りかかる。それを知っているからこそ、具志堅さんも金武さんもたったひとりでも、と行動に移したのではないか。

 

(キャンプシュワブゲート前)

沖縄県の緊急事態宣言が解除され、本土からの参加者が徐々に増えてきた。30人余りが8時半からゲート前に座り込んだ。プラカードを抱えじっと座り込む人、道路際に立って行き交う車にアピールする人、

防衛局職員に抗議する人などさまざまだ。9時過ぎ、搬入車両が道路に連なると機動隊20人が基地内から出てきて、しばらくして市民排除の命令が下された。コロナ禍のもと機動隊員との接触を避け、座り込んだ人たちは自主的に移動した。午前午後3回の搬入があり、計162台が基地内に入った。

 

(琉球セメント安和桟橋前)

積載できる運搬船がないためか午前中は作業なし。午後12時半から作業が始まり、278台分の土砂が運搬船1隻に積み込まれた。

 

(本部町塩川港)

午前中、安和での作業がないため機動隊、市民ともに塩川に集結。機動隊員約30人が市民20人を厳しく規制する光景が続いた。個人名を呼び捨てにするなど警察の倫理規定に反し告発されているH中隊長が、相変わらず乱暴に市民を取り締まった。沖縄県警は警察法を逸脱したH中隊長のこうした行為を黙認するのか。新たに就任した県警本部長の判断が厳しく問われる。

 

きょう現在までに搬出されたダンプの数と土砂量、全体との割合

これらの数値はあくまでもダンプの台数から推計した参考値です。

2018年12月から2020年12月末までのダンプの数は302,705台(全体との割合は3.746%)

13日(土) 15日(月) 16日(火) 17日(水) 18 日(木) 19日(金)
安和 822(4) 278(1)
塩川 0 689(5)

 

現在までのダンプの総数 土砂量※① 体積に換算 ※② 全体との割合 ※③
355,921 台 1,779,605 t 889,803 4.405 %
※① ダンプ1台あたりの積載量を平均5トンとして計算
※② 土砂の比重を2と仮定し計算
※③ 計画されている全体の埋め立て土砂量(20,200,000㎥)に対する割合月

 

 

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